Hokkaido Society for Children

設立趣意書

 子どもの育ちに、関心を寄せている北海道の関係者の皆さん。

 今日、子どもたちの生活と発達上の問題状況が浮き彫りにされ、その一日も早い解決を求める機運が高まっていますが、その様相も複雑さと深刻さを増しています。この背景には、ものの豊かさのみを求めてきたつけと、人間関係の稀薄化、地域の教育力の衰退、そして競争原理の広がりなど、家庭・学校・地域を巻き込んだ子どもの環境の急激な変化があるといわれ、これがいっそう加速されると指摘されています。

 こうした状況の中で、根本にさかのぼって子どもの真実に近づき、子どもにかかわる問題とは何かを明らかにするとともに、子どもを支援する手順を追求することが私たち大人の果たすべき役割と考えます。

 人の命の誕生から青年期にいたるまでの発達上の諸問題は複雑であり、その実践的な研究の必要性がいよいよ求められています。それにはあくまでも子どもの側に立って問題を探り、将来にむけて子ども自らの生きていこうとする力を援助する姿勢が何よりも重要です。

 そこで、今日の子ども研究の取組には、子どもを多面的かつ全体的に捉えることを目指した研究がどうしても必要となっています。子どもにかかわる研究者・実践者の、さらには親や子ども自身をも含んだ討論と交流の場をつくってこそ、初めて子どもたちの最善の利益と将来的な見通しにたった発達の事実を作り出すことが出来ると考えます。

 子どもや親の悩み、苦しみに暖かく応え、その喜びを共有し、応援していける幅広い研究と討論の場を目指して私たちは出発します。

 子ども学会の設立に際して、志を同じくする関係各位の入会を訴えるものです。

1996年6月  「北海道子ども学会」設立発起人一同

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